ハロー効果をご存知ですか?
ハロー効果とは、
「あるものを評価するときに
特徴的な印象に引きずられ、
全体への評価が変わってしまう」
という認知バイアスの一つです。
ハロー効果はもともと
心理学の用語ですが、
今ではビジネスや人事、採用の場面でも
多く耳にする言葉となりました。
そして、このハロー効果は
上手く活用することによって、
人よりも何倍も人生を有利に進めることが
できるようになるのです。
今回は、ハロー効果について、
そして人生をより有利にするハロー効果の
活かし方についてご紹介します。
1.ハロー効果について
1-1.ハロー効果とは
ハロー効果とは、あるものを評価する時にその一部の特徴的な印象に引きずられて、その対象についての評価が歪められてしまう現象のことです。
心理学者エドワード・ソーンダイクが1920年に提唱した、認知バイアス(合理的ではない判断)のことを指します。
例えば、私たちは相手の「学歴」や「職業」で、その人の人柄や人格をイメージしたり、
好感度の高い有名人が紹介している商品を見ると、その商品を使ってもいないのに「あの人が広告してたから良いに決まってる!」と判断してしまいます。
このように特徴的な印象によって、対象の全てを評価してしまうのがハロー効果なのです。
1-2.ハロー効果の種類
ハロー効果には「ポジティブ・ハロー効果」と「ネガティブ・ハロー効果」があります。
ポジティブ・ハロー効果
ポジティブ・ハロー効果とは、一部の好感的な印象に引きずられて全体的な評価も良くなる現象です。
まさに、広告で好感度が高い有名人を起用するほうが商品が売れたり、肩書がある人に対して信頼性が増したりするのは、ポジティブ・ハロー効果の影響です。
ネガティブ・ハロー効果
ネガティブ・ハロー効果は、好ましく無い印象に引きずられて、全体の評価も悪くなってしまう現象のことで、「ホーン効果」とも呼ばれております。
初めて会う人の最初の印象が悪いと、その人に対して、なんとなく好意がもてなかったり、有名人のスキャンダルが発覚すると、その人がとても悪人に見えてしまうのはこのネガティブ・ハロー効果の影響です。
1-3.ピグマリオン効果との違い
ピグマリオン効果とは、他者から期待を受けることによって、その期待通りの成果を出しやすくなる現象のことを指し、教育心理学における心理的行動の1つです。
具体的には、教師が生徒に「君はできる人だ!」と言ったり、期待することで、言われた生徒ができる人になるように努力し、結果、教師の期待どおりに成績が上がるという現象です。
ハロー効果が認知バイアスに対して、ピグマリオン効果とは、主に教育現場や育成現場で活用できる手法なのです。
先ほど説明した認知バイアス、「ハロー効果」は多くのシーンで使われ、人々は気づかないうちに影響を受けてます。
今回はそんな「ハロー効果」の活かし方3選を紹介していきます。
2.ハロー効果の影響を受けるシーン
認知バイアス、「ハロー効果」は様々なシーンで姿を表します。
2章では、ハロー効果を駆使した場面、ハロー効果に陥ってしまいやすい場面についてご紹介します。
2-1.ハロー効果を駆使した場面
マーケティング
ハロー効果はマーケティングの世界でよく使われます。
先ほども紹介したように、広告がまさに良い例です。
TV広告などに好感度が高い有名人を起用することで、その商品についてあまり知らなくても、広告に起用されている有名人の印象に引っ張られて、「信頼できる」、「なんとなく良さそう!」と消費者に感じさせることができます。
ほかにも、TV広告以外にも商品のコピーでもハロー効果は使われます。
商品の広告コピーで「〇〇賞受賞!」「100万部突破!」といった文言を目にしたことがあるかと思います。
これら文言をみると、多くの人が、「なんとなく良いもの」、「すごいものだ」と感じ、無意識に購入意欲を高めていくのです。
このようにマーケティングの世界でハロー効果は駆使されているのです。
営業
一流の営業マンは、相手から好印象を持ってもらえるようにハロー効果を駆使します。
一般的に私たちの多くは、「しっかり仕事をしてくれる人」とは印象がいい人、笑顔が素敵な人、礼儀正しい使徒、清潔感がある人であると思い込んでいます。
そのため、上記のような思い込みを相手から引き出すために、一流の営業マンは、身なりを整えたり、人前に出る時は、大多数の人に好印象を持たれる服装を心がけています。
「たかが見た目」と思うかもしれませんが、視覚情報とは人に大きな影響を与えます。
心理学には『メラビアンの法則』というものがあり、この法則では、人と人とのコミュニケーションにおいて、言語情報が7%、聴覚情報が38%、視覚情報が55%の影響力を与えると言われています。
話す内容よりも、見た目の印象がどれだけ相手に影響を与えるのかが一目瞭然です。
2-2.ハロー効果に陥ってしまいやすい場面
人事評価
人事評価はハロー効果に陥ってしまう場面の一つです。
職場での評価というものは常に公平でなければならないのですが、ハロー効果によって評価が歪んでしまうことがあります。
例えば、過去に成績が良かった人が、今期成績が振るわなかったとしても、「あれだけの成績を出した優秀な人だから・・」と、評価が高くなってしまったりすることがあります。
反対に、過去にずっと成績が上がらなかった人が、急に成長し急激に成果を出しても「あの人は偶然、調子が良かっただけ・・・」と低い評価をつけられてしまうということもあるのです。
また、人事評価ではハロー効果以外の要因でも評価エラーが起こります。
「ハロー効果」以外の評価エラー
寛大化傾向 |
必要以上に高く評価してしまう。 |
酷評化傾向 |
必要以上に低く評価をしてしまう。 |
中央化傾向 |
高い評価、低い評価を与えるのではなく、成果にかかわらず平均的な評価をしてしまう。 |
期末誤差 |
評価直前の成果に影響を受け、全体の成果を評価してしまう。 |
対比誤差 |
評価者自身と評価対象者を比べて評価してしまう。 |
論理誤差 |
評価基準と異なり、評価者の理論や考え、価値観によって評価してしまう。 |
採用面接
採用面接も、ハロー効果に陥ってしまいやすい場面です。
採用面接などは、事前に相手の「学歴」「職歴」などを知っている状態でスタートするので、相手の話を聞く前に、相手の肩書から先入観を持って面接を進めてしまいます。
「〇〇大学卒業しているから優秀な人なんだ」、「前職が□□ならこういう人だろ」というように、先入観を持って相手を見てしまうと、相手の本来の人柄に気づきにくくなってしまうのです。
人事評価や採用面接の場面は、人の人生に大きな影響を与えます。
そんな大事な場面でハロー効果に陥らないようにするには、評価基準を明確にしておく、ということが直ぐにできる解決策です。
このように、様々なシーンで影響を及ぼしているハロー効果ですが、上手く活用すればあなたの人生を変えるきっかけの一つになるかもしれません。
3.ハロー効果を駆使してチャンスを掴むために!
皆さんは「錯覚資産」というものをご存知でしょうか。
錯覚資産とは「人々が自分に対して持っている、自分に都合のいい思考の錯覚」のことを指します。
これは累計読者が数百万人のブログ「分裂勘違い劇場」の著者、そして起業家でもある、ふろむだ氏が、書籍『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』で提唱されている概念で、まさに、ハロー効果によってもたらされるものなのです。
私たちはハロー効果により、「成功した人=優秀」と思い込んでしまうので、仮にその成功が偶然であったとしても、本人の力ではなく周りの人の力であったとしても、
-
「あの人は実力があり、頼りになる人だ!」
-
「あの人の言うことは間違いない!」
-
「あの人についていけば自分も成功できる!」
と思い込んでしまいます。
成功したその人が、「本当に優秀かどうか」は分かりませんが、多くの人からその様に思い込まれている人は、まさに「錯覚資産が多い」と言えます。
また、ふろむださんは、
「実力があるから良いポジションにつくのではなく、実力があると周囲に錯覚させることができる、錯覚資産を持っている人が良いポジションを取ることができる。その結果、成長するためのチャンスが訪れ、その環境で本当の実力を身につけていく」
と紹介しております。
実力があっても、いいポジションにいなければ、チャンスは掴みづらいのが現実。
人生を有利にするには、この錯覚資産を増やして、チャンスをつかみ取りやすいポジションにいくことが大切なのです。
では「錯覚資産」を増やすには何をしたらいいのでしょうか。
それは大当たり確率が高くなっている「確変」といわれる状態の時に、全力投球することです。
「確変」とは確率変動のことを指し、パチンコなどで使われる用語で、いつもより当たる確率が上がっているということです。
何事も成功するかどうかは運次第なので、何事にもチャレンジしておくことは大事ですが、その中で「確変」に入ったら(ここでは、誰しもが「すごい!」とわかる結果が出る仕事)全力でそれに打ち込むことが、何よりも大事になってきます。
その中でたまたま成功したら、あとは「ハロー効果」を使って、より良い環境を獲得して、実力を磨いて本当の力をつけるだけです。
一回成功してしまえばあとは周りの人々が、なんでも良い方向に錯覚してくれるので、様々なものに挑戦して「確変」が入ったら、全力でそれに打ち込んでいきましょう。
そして錯覚資産は実力に比例して増大していきます。
ぜひ多くのチャンスをものにして自分の錯覚資産を増やし、成功を引き寄せていきましょう。
(参照元) 人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている(ふろむだ著、ダイヤモンド社)
4.ハロー効果を駆使する人たちの共通点
いかがでしたか。
ハロー効果というものは、さまざまな場面で姿を表しますが、上手く活用すれば、人生を有利に進めるためのカギにもなります。
ハロー効果を駆使する人たちはみんな、相手の心を操る力に長けていると言われて、彼らの共通点は「人の心理をよく理解している」ことが挙げられます。
そんな人の心に精通している方たちが学ばれている学問で、「NLP」というものがあります。
「NLP」は通称『脳と心の取扱説明書』とも呼ばれている心理学で、「自分自身の思考や行動パターンをより良く変化させる手法」や「より良好な対人関係を実現できるコミュニケーションスキル」を学ぶことができます。
また、「NLP」はオバマ元大統領やクリントン元大統領をはじめ、世界No.1コーチと称されるアンソニー・ロビンズ、ゴルフ選手のタイガー・ウッズ、多くのビジネスマン、経営者が学んでいることで知られています。
このメディアサイトを運営するNLP-JAPAN ラーニング・センターでは、そんな心理学「NLP」を体系的に学ぶことができるスクール運営を行っています。
そしてNLP-JAPAN ラーニング・センターでは年間を通して、経営者や多くの社会人が学びに来られています。
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