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ストラテジー9:ストラテジーを引き出すケーススタディ2 まとめ

※下記の内容は、タッド・ジェームス氏から許可を得て、文献を使用しています。
翻訳の文章のため、若干内容がわかりにくい箇所があるかと思いますが、ご了承ください。

「ストラテジーを引き出すケーススタディ2」の中でふたつのストラテジー誘発をやってきました。


※ケーススタディ2に関して、詳しくはこちら
ストラテジー8:ストラテジーを引き出すケーススタディ2

どちらも判断を下すときのNLPストラテジーであり、セール価格になっているという基準が中心となっています。
すべての情報が聴覚的デジタル、つまり基準なのです。"妥当だ"ということです。

アイ・パターンからNLPストラテジーを引き出す際に、さらに詳しい質問をすることにより、さらに正確なストラテジー誘発をすることができます。

非常に有効なテクニックであり、時にはサブモダリティを見つけ、基準を探し出すためにもう少し形式的な質問をする必要があるかもしれません。

ここですぐにでも次のステップである'活用'に進むべきなのですが、まずはクレイグのストラテジーのサブモダリティを引き出し、各主要ストラテジーのサブモダリティを正確に把握しているかどうかを確認しましょう。

  • クレイグ、意識をシアーズと食洗機に戻しましょう。
    何を見てこれが妥当だと判断する材料になったのですか?
    ※主要なテスト:視覚的-見た目が妥当、音調的聴覚-聞いた感じ妥当、聴覚的デジタル-理にかなっている、身体感覚的-妥当に感じる
  • クレイグ、先ほど色のことを言っていましたね。
  • はい、色が合っていたから・・・でも色は重要じゃなかった。
    シアーズで買うなら、欲しい色が手にはいるとわかっていた。
  • でも欲しい色を見たんですね。
  • そう、ちょうどいい色のものがそこにあって・・・
    実際に家に届けられたのが、展示されたものとまったく同じだった。
  • それが欲しい色だった。わかりました。色の他には何かありましたか?
    形とか?それとも・・・見た目で他にも何かありましたか?
  • いいえ
  • では芝刈り機に戻りましょう。
    芝刈り機を頭の中で想像した時、芝刈り機のどんな外見が重要でしたか?
    色に関係するようなことはありましたか?
  • いいえ、箱に入っていましたから。実際に色は赤だったけど、それはそんなに・・・
  • では食洗機の色は?
  • 冷蔵庫と同じ緑でした。
  • 今回は共通点はありませんでしたね。
    こういう場合、時にはストラテジーの中に類似点を見つけることもあるのです。

    では、クレイグのストラテジーにおける聴覚的デジタル部分にいきましょう。
    なぜなら、クレイグは一般的な人よりもAD要素が優位を占めている可能性があるからです。
    理由はわかりませんが・・・ ではクレイグ、基準について話しましょう。

    セール価格というのが主要な基準でした。他の基準はありますか?
    例えば食洗機の場合はサイズでしたよね。
  • すぐに欲しかった。
  • ああ、ではすぐに手に入れたかった。では芝刈り機は?すぐに手に入れることが重要でしたか?
    例えばボスが"ああ、半額でいいよ。でもしばらく展示したいから2週間待ってくれ"と言ったとします。
    あなたはすぐにすぐに芝刈り機が欲しかった・・・

    そうですか。それで購入した。ここでふたつの主要な基準が出てきました。

    ひとつがセール価格、もうひとつが"いますぐに欲しい"です。
    めずらしいことではありません。クレイグにとっての主要基準は"すぐに"でした。
    他にも基準があるように思えますか?例えば芝刈り機に話しを戻して。

    他の基準は存在していましたか?・・・簡単、簡単、そうですか、操作が簡単。
    もしも食洗機の扱いが難しかったら使いませんよね。
  • 使いやすさと誰かにやってもらうことの価格を比較したと思います。
  • 食洗機は1人で買いに行ったんですか?
  • はい
  • ではもし食洗機の操作が難しかったら、あなたは・・・他のを選んだ?
  • はい

クレイグのストラテジー全般がわかりましたね。
使いやすい、セール価格、すぐに手に入る・・これが彼の主要基準です。

ストラテジーを引き出すためのステップ

これまでにアイ・パターンからのストラテジー誘発で、手順を繰り返して何度かチェックしてみました。
アイ・パターンが読めない場合は、先述のスクリプトを使えばいいのです。
形式的にNLPストラテジーを引き出すための10手順を以下に記します。

ストラテジー誘発の手順 - 要約

  • 相手とラポールが築けていることを確認しましょう。
  • フレームを設定しましょう。
  • 引き出したい特定の状態に貴方自身が入りましょう。
  • 概要(以下に記載)に基づいて進みましょう。
  • 相手が完全に協力体制であること、集中していること、調和した状態であることを確認しましょう。
  • 状態をアンカリングしましょう。
  • 引き出した状態が強いものであることを確認しましょう。(そうでない場合、他の状態を選ぶか、自分の状態をチェックしましょう。)
  • 各ステップでアンカーを出し、相手がそこにアクセスしやすいようにアシストする。
  • モダリティを充分に引き出す。
  • 戻ってサブモダリティを引き出す。

ストラテジー誘発の手順

  • 第1のステップはラポールを築くことです。これはどのプロセスにおいても非常に重要となります。
    前章でも説明した通りです。
  • 第2のステップはフレームの設定です。軟化させるためのフレームを設定するのです。
    この場合の軟化フレームとは、例えば、"こうして貴方のビジネスについてお話しするにあたり、よりよくお役に立つためにいくつかの質問をさせていただきたいのですが。"などと言うことです。
  • 次に引き出したい状態に自分が入ることです。相手と取引交渉を行っている場合、相手の判断を聞く前に相手の意思決定ストラテジーを知れば、相手が簡単に判断を下せるような方法で情報を提供することができます。
    そのため、私自身が決断力のある状態に入ります。判断を下す時にそういう状態になるからです。
    もしもラポールが築けていれば、相手も意思決定状態へのアクセスが容易となる状態へと導くことができます。
  • 次に以前紹介した形式的誘発のテキストを使いましょう。
  • 次のステップです。"・・・な時を思い出せますか?"と聞き、同時にアンカリングをしてストラテジーを引き出したい相手が完全に集中した強い調和した状態であることを確認します。
    その出来事の記憶を実際に再現しているという意味です。
    (再現しているとは、その記憶を自分の目から見ていることであり、記憶の中に自分の姿を見ていないということです。)
  • 6番目のステップは、その状態をアンカリングすること。(アンカリングの説明を参照)
  • 7番目のステップは確認すること。引き出した状態が強いものであることを確認しましょう。それは良い状態でなければなりません。ということは、アンカーを出すと(8番目のステップ)同じ状態を得られるということです。
  • アンカーを出します。(もしクライアントとして入会させたい相手が"いやー、困ったな。決められないよ。"などと言った場合、このアンカーを出すことで相手を意思決定状態に戻すこともできます。相手は決断を下すのに困らなくなるでしょう。)ストラテジーを引き出すプロセスでも各ステップでアンカーを出し、相手がアクセスしやすいようにすることができます。
  • 次に完成するまですべてのモダリティを引き出し、クレイグの時のように戻ってチェックします。
  • 再び戻ってサブモダリティを引き出します。

これが形式的ストラテジー誘発の10の手順です。

ストラテジーを引き出す手段に困ったときには、以下の声かけも有効です

  • "何かをやるのにものすごくやる気に満ちていた時はありますか?"(モチベーション)
  • "自分が並外れて創造的になっていると時はどんな感覚ですか?"
    または"並外れて創造的だったと思える状況はいままでにありましたか?"(創造性)
  • "もっとも○○(何かしらのスキル)できた時のことを教えてください。"
  • "○○するのはどんな感じですか?"
  • "○○できますか?"または"Xはどうやるのですか?"または"いままでにXしたことはありますか?"
  • "じぶんがXできるかどうか、わかりますか?"
  • "○○をするときのあなたは、どんな風になりますか?"

上記のどれを使っても形式的なストラテジー誘発を始めることができます。
その意味では、非形式的誘発も可能です。

ストラテジー10:ストラテジーの活用とフィードバック

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