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ストラテジー10:ストラテジーの活用とフィードバック

※下記の内容は、タッド・ジェームス氏から許可を得て、文献を使用しています。
翻訳の文章のため、若干内容がわかりにくい箇所があるかと思いますが、ご了承ください。

NLPストラテジー誘発について理解できたところで、
次はその活用法とフィードバックについてご紹介したいと思います。

ストラテジーの活用

相手のNLPストラテジーを探り出した後は、それを活用、または相手のストラテジーを使って相手が無性にそうしたくなるような方法で情報をフィードバックします。

例えば、相手を特定の方向のモチベーションに持っていきたい時や、こちらが勧める事をしたくなるようにしたい時、または何かを買って欲しい時などに相手のストラテジーを活用します。

一度引き出されたストラテジーは、相手に与えたい情報の枠組みとして使うことができます。
そのようにストラテジーを使うことにより、情報の内容の如何に関わらず、相手にとって非常に魅力的なものとして、または神経学的に相手が抵抗できないものとして提示することができるようになります。

ストラテジーのフィードバック

相手のストラテジーに基づいて情報をフィードバックすることは非常に簡単です。
たった今相手が見せてくれたストラテジーの形式で情報を文脈的に提示すればいいのです。

例えば、相手のストラテジーが視覚、聴覚的デジタル、身体感覚的だった場合には、そして聴覚的デジタルで基準を比較しているのであれば、"私たちの提案を見ていただけましたか?あなたの基準に合っているので前向きに検討できるはずです。"
などと言うことができます。

あなたの言った言葉に相手は"なぜ?"と感じることなく、前向きな気持ちになれるでしょう。
さらに重要な事は、相手はあなたの提案についても前向きになってくれるということです。

例えば、あなたが引き出したストラテジーが外部視覚的、聴覚的デジタル、身体感覚的(揺るぎない、安定した感覚)だったとして、聴覚的デジタルの部分で"本当に大丈夫なのか?"と問いかけそれが大丈夫だとわかった場合、相手は"まさにこれだ。"と感じるでしょう。

そんな相手に対しては"よく検討してこれが全体像にぴったりとはまることを実感してください。
自らに問いかけてきた疑問すべてに答えるものだとわかるだろうし、私たちがそうであったように'そう、これだ'と感じ、これが最も揺るぎない、確固とした選択肢であることがわかるでしょう。"と言うことができます。

相手に情報を提示する場合、相手が情報を(その人のストラテジーの中で)処理する順番と配列に基づいて提示するか、異なる順番と配列(その人のストラテジーから外れて)で提示するのとでは大きな違いがうまれてきます。

相手のNLPストラテジーを探し出し、その順番と配列に従って会話を進めていくべきことは明白です。
最近、組み込みコマンドについてある人に教えたことがありました。
(基本的に相手のストラテジー内で組み込みコマンドを行うことは、組み込みコマンドをすでに抗いがたい状態をさらに強くすることを意味します。)

彼女に組み込みコマンドとストラテジーの一例を紹介しながら私は、基本的配列と言われる視覚-聴覚的デジタル-身体感覚的(彼女のストラテジーではなかったが)を使いました。

会話をしながらも彼女は そして次に彼女のストラテジー(聴覚的デジタル-視覚的身体感覚的)を使ってみたら、彼女は瞬時に物事を理解してしまったのです。

最初に私が言ったのは"これが納得できるものであり、習得することで前向きな気持ちになれることがすぐにわかります。"彼女からは何の反応もありませんでした。
そこで私はそれを指さしながら"前向きな気持ちになれるとわかった瞬間に、これが納得できるものだと感じるでしょう。

"と言うと、"ええ、それならよくわかります。"と言いました。
相手のストラテジーに基づいて情報をフィードバックするというのが概念なのです。

NLPストラテジーに基づいて組み込みコマンドを習得した後は、文脈全体を時間的な開始そして完了叙述語で囲みましょう。

時間的叙述語とは、時間に関連した叙述語、または言葉です。
時間に関連した言葉にはどんなものがあるでしょう?

たとえば、いつ、~する時、後で、すぐに、もうすぐ、今夜などです。 
例えば、
(視覚的想像/視覚的記憶-聴覚的デジタル-身体感覚的だった場合)"I'm wondering 
(催眠術的言葉)how soon...(どのぐらいすぐですか?)"
(時間的叙述語)を使うことができます。

"どのぐらいすぐに当方の提案を見る機会がありますか?
これがあなたの基準を満たすものであることを思い起こし、前向きな気持ちになることを今夜、確認してください。してくれますか?"(催眠術的言葉)非常に強力な組み込みコマンドの形態になります。

ひとつの文章に3つの前提を入れることが秘訣です。
すぐに意識の裏にはいることができます。
特定の文章でマジックナンバーである3番目の前提にたどり着くと彼は・・・ 
実際、次の文章には6つ入っています。

上記ストラテジーを踏まえ、文章はこのようになっています。

どのぐらいすぐに[1](提案を見てくれることにまだ承諾を得ていないとして)当方の提案を見る機会がありますか[2]、
そしてこれがあなたの基準を満たすものであることを思い起こし[3]前向きな気持ちになることを[4]今夜、確認してください。[5]してくれますよね?[付加疑問-6]。

こうなります。

最初に催眠術的言語パターンがあり、続いて最初と最後を時間的叙述語でかこまれた文章があり、3つの組み込みコマンドが流れ込むようにひとつの強力に抵抗しがたい文章を構成しています。

時間的叙述語で最初と最後を囲み、中央に組み込みコマンドを入れたこうした文章を自由自在に作り上げることができます。 
どのようにしてそのテクニックを習得するのでしょうか?

まずは相手のストラテジーを見つけ出し、組み込みコマンドを構成する際に(必要に応じて)それをメモなどに書き記しておきます。
そして催眠術的言語と、最初と最後に時間的叙述語をつけて口に出せばいいのです。

前述の文章では、他の夜ではなく今夜に関して前向きな気持ちになるようなコマンドがあり、どのぐらいすぐにと聞く一方で今夜見てもらうことを前提としているので、最終的には今夜見ることを勧めていることになります。 
また、相手のストラテジーを引き出している時にいくつかのアンカーを設定することもできます。

小売りの販売員へのトレーニングを行う際、ストラテジー誘発と組み込みコマンドに加えてアンカリングを行うことを勧めています。

販売方法を指導している販売員がいる店に客が入ってきた時、 販売員が客に向かって言う言葉として"すごく使いやすくて良いものだと感じられるコンピューター(コンピューターの販売員だったとして)を買ったことがありますか?"

その時のことを思い出そうとする客は、そのコンピューターを買った時のストラテジーすべてにアクセスしますよね?
その時のストラテジーを再現してその時の状態にアクセスしようとします。
良いものだと思え、とても使いやすかったコンピューターを買った事のある客は、その時に記憶を戻してアクセスしなければなりません。

そうなれば、使いやすかったコンピューターを買うという状態にアクセスするのだから、それをアンカリングするのです。
次に"どうやってそのコンピューターを買ったのですか?"と聞くことで、意思決定ストラテジーを引き出すことができます。

"とても良いものだと思えるコンピューターを買ったことがありますか?"と聞いてみます。
相手は"はい"か"いいえ"で答えるでしょう。
"はい"と言われても"いいえ"だったとしてもその状態をアンカリングします。

相手が"はい"と言った場合は、ストラテジーを引き出す段階ですでにアンカーをひとつかふたつ、設定したことになります。

退出に進むときは相手のストラテジー内で退出し、相手が情報を処理するのとまったく同じ方法で情報をフィードバックします。同時にアンカリングを使うこともできます。
聴覚的デジタルストラテジーの場合、ポジティブなアンカーを設定し、 "うちのコンピューターを見ていただければ、お客様のコンピューター購入の基準をすべて満たすことがわかるでしょう。
そして買いたいと判断(アンカーを出す)したくなりませんか?"と言うのです。

これが視覚聴覚デジタルストラテジーです。わかりましたか?
"とても良いと思えるコンピューターを購入したことがありますか?"
という質問に"いいえ"と答えられた場合は、それをアンカリングします。
今後申し立てられるかもしれない反論に常に付随させることができます。

ストラテジー11:ストラテジーをデザインする

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