著:ロバート・ディルツ
知的組織における
典型的な変革への道筋は、
ビジョンのレベルから
行動レベルへの移行を伴います。
ビジョンから行動に移行する
この道筋を構成する様々な過程を促し、
管理するには、メタ、マクロ、ミクロの
リーダーシップ能力が必要とされます。
メタ・リーダーシップは、
ビジョンをミッションへと形作り、
システム内に
コミュニティを構築することで、
インスピレーションと意欲を高めます。
マクロ・リーダーシップは、
望ましい状態に到達するための
価値観、文化、道筋を定義することで、
ビジョンとミッションを
具現化するための戦略を生み出します。
ミクロ・リーダーシップは、
具体的なタスクと人間関係を通して、
文化と道筋を
現実化するための構造を提供します。

次のエクササイズは、
システム思考と戦略的思考の
両方を組み合わせることでビジョンを描き、
そのビジョンを明確に
具現化できる行動へとつなげる道筋を
定義するための方法を提供します。
目次
エクササイズ:ビジョンから行動へ
はるか先に見えるものは、漠然としすぎていて表現できない。しかし、それは大きく輝いて見える。
- ウォルト・ディズニー(1941年)
第一部 ビジョンを描く

- ありのままの自分を十分に感じられるような、リラックスしたオープンな精神状態になりましょう。
- 目を閉じて、心の中で「ビジョン」のための空間を作ります。そして、広大な内なる風景を想像します。その内なる風景の地平線がどこにあるかに気づきましょう。
- 昇る朝日の感覚と、あなたのビジョンに紐付く感覚を保ちながら、再び、あなたの残りの人生を表している収束点に意識を向けましょう。
- 自分の身体に意識を向けます。
- 次に、意識を自分の背骨と胸に向けましょう。背筋を伸ばし、胸を開いて、さらに深く、さらに自由に呼吸します。
- 焦点を自分に近づけます。近いけれど、心地よいと感じる程度の距離を見つけましょう。
- 未来に合わせていた焦点とそれが表象する文脈に向かって物理的に前進し、自分をアソシエイトさせると想像しましょう。そして自分に尋ねます。
さらに、その風景においてあなたが焦点を合わせた地平線の収束点、または消失点にも注意を向けましょう。
この消失点は、あなたの鼻先からどのくらいの距離にありますか? 1メートルほど先ですか? 10メートル、1キロメートル先ですか?

収束点がさらに遠くになるように引き伸ばします。必要であれば、地平線を下げてもかまいません。
この収束点、あるいは消失点までが、あなたの残りの人生を表しています。
さらにその点を超えて、はるか彼方に焦点を合わせましょう。背筋を伸ばし、頭を上げて、はるか未来に焦点を当てます。
そして、地平線から昇る朝日を想像しましょう。
新しい一日の幕開けはどのような体験なのかを感じてください。
未来への希望と、未来を信じる気持ちが自分の中に沸き起こるようにしましょう。この状態で自分に質問します。
「私のビジョンは何だろうか?」
この質問への答えは、あなたの感覚と、昇る朝日の広がる光から、映像や言葉で返ってくるようにしてください。
ビジョンに向かって進むために、それまでの時間で何をすべきかを考えてください。
そして自分に尋ねます。
「あのビジョンに対する自分のミッションは何か?」
「あのビジョンに紐付く、より大きなシステムに対する自分の役割とアイデンティティは何か?」
「その役割とミッションのシンボルやメタファーは何か?」
さらに、あなたのビジョンとミッションの感覚に紐付く感覚や感情にも意識を向けましょう。
特に、あなたを引き寄せるように魅了するものに意識を向けます。未来に対する意欲、インスピレーション、高揚感をしっかりと感じましょう。
あなたの心に「声」を与えることができ、これらの感情が言葉にできると想像しましょう。
そして、自分に尋ねます。
「私のビジョンとミッションが表現し、表象しているのはどの価値観だろうか?」
「私のビジョンとミッションには、どの信念が紐付いているだろうか?」
身体にみなぎる物理的な活力と強さの感覚を感じましょう。
そして自分に尋ねます。
「私のビジョンに紐付くミッションを果たし、私の信念と価値観を守るためには、私はどのような能力が必要だろうか?
どのような能力を開発する必要があるだろうか?」
意識を自分の腹部と筋肉や骨に向けます。
そして、自分に尋ねます。
「私のミッションを果たすために、次に取るべきステップは何だろう?」
「そのステップを踏み出すのに最も役立つのは、どのような内的ステートだろうか?」
その次のステップを踏み出すための計画を立てましょう。
「私は、この次のステップをいつ、どこで、完了するだろうか?」
第二部 道筋を明確にする

ここまであなたが探求してきた複数レベルのプロセス間のつながりを明確にするために、次の各質問への答えを空欄に記入していきましょう。
これらのつながりは、あなたのビジョンと、そのビジョンを具現化するために必要な行動をつなぐ道筋を形成してくれます。
- 「あなたが活動している大きなシステム、またはコミュニティに対するあなたのビジョンは何ですか?」
- 「あなたが属するシステムやコミュニティに対する、そしてあなたのビジョンに対するあなたのアイデンティティや役割は何ですか?」
- 「そのシステムやビジョンに対するあなたのミッションは何ですか?」
- 「どのような信念や価値観が、あなたのビジョンとミッションによって表現、あるいは包含されていますか?」
- 「あなたが表明した信念と価値観に基づき、あなたのビジョンを具現化し、ミッションを果たすために必要な能力は何ですか?」
- 「あなたのビジョンを具現化し望む状態を実現するのはどのような環境ですか?」
私/私たちのビジョンは
________________
「あなたのビジョンを具現化するあなたは何者ですか、あるいは何者でありたいですか?」
(この質問は、メタファーやシンボルで答えてみましょう)
そのビジョンに対して、私/私たちは
________________
私/私たちのミッションは
________________
「どのような価値観が、あなたの役割とアイデンティティ、より大きなビジョンによって具現化されますか?」
私/私たちがこのビジョンとミッションを実行することにコミットするのは、
私/私たちが________________に価値を置くからです。
「あなたは、なぜこの特定のビジョンとミッションを掲げるのですか? あなたの思考と行動への動機付けとなっているのはどのような信念ですか?」
私/私たちの信念は
________________
「あなたは、どのようにそのミッションを果たしますか? あなたの信念と価値観という指針に基づき、
あなたのビジョンを達成するために、どのような能力や認知プロセスが必要、または前提となっていますか?」
私/私たちのビジョンとミッションを達成するために、
私/私たちは___________の能力を使います。
「あなたのビジョンを具現化してミッションを達成するために、あなたの能力を使い、同時にあなたの信念と価値観に適合するのは、具体的にどのような行動ですか?」
「あなたのビジョンとミッションを達成するための計画は何ですか?
ミッションを達成するために、具体的に何をしますか? あなたのビジョンに紐付く具体的な行動は何ですか?」
私/私たちの計画は
________________
「あなたのビジョンやミッションにつながる行動や活動は、いつ、どこで実行されますか? 望ましいゴールや活動を取り巻く外部環境はどのようなものですか?」
この計画は、__________の文脈(環境)で実行されます。
ビジョンから行動への道筋の事例
私は、自分のビジョンを具現化するための道筋を作り、整理するために、このプロセスを何度も使ってきました。
例えば、リーダーシップに関するワークを準備する際に、私がこれらの質問にどのように答えたかを例として記載しましょう。
私のビジョンは、リーダーシップのための、より効果的でエコロジカルなツールやスキルの世界的普及を促進することです。
このビジョンに関連して、私は特別な知識や経験を蓄える泉のような存在です。
私のミッションは、あらゆる人がより良いリーダーになれるような実践的なスキルを開発し、統合し、提供することです。
私がこのビジョンとミッションにコミットしているのは、私が、成長、最高の表現力の実現、そして人生の基本的な完全性を大切にしているからです。
私は未来の価値を信じ、人は新しいスキルを身につけることで真に成長し、人生を変えることができると信じています。
また、この地球上における私たちの天命を全うするためには、リーダーシップのスキルが不可欠であると信じています。
私のビジョンとミッションを達成するために、私は、世界中の有能なリーダーからモデリングしたリーダーシップの主要原則とスキルを特定し、構造化し、明示する私の能力を使います。
私の計画は、世界中の個人、組織、社会システムに普及できるリーダーシップ・セミナー、マニュアル、書籍、その他のツールを作成することです。
この計画は、全人類の前進を促すことにコミットする人々の世界的なネットワークの中で実施される予定です。
ビジョンのイメージを作り出す
ビジョンから行動への道筋を明確にし終えたら、あなたのビジョン全体のイメージを作りましょう。
こうすることで、自分のビジョンとミッションの感覚を統合して固め、記憶にとどめ、他者に伝達しやすくなります。
私自身のビジョンをイメージ化すると、次のようになります。

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NLPトレーナー ロバート・ディルツ(Robert Dilts)プロフィール
著者より許可をいただき掲載しています。
http://www.nlpu.com/Patterns/pattern8.htm
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