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2020.03.05(更新日:2026.04.03) 自己成長

プレゼン・交渉・セールスで「合意」を得る9つの心理術

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ビジネスにおいて「相手の合意を得る」というのは、とても重要なことです。

  • 上司の許可を得る
  • お客様に商品・サービスを提供する
  • プロジェクトに賛同してもらう

これらは全て「相手の合意を得ること」が前提です。

もしも「相手の合意を得やすくなる方法」があったら、知りたいと思いませんか。
実は、人間の意思決定に大きな影響を与える「心理術」を使うことで、それが叶うのです。

そこで、この記事ではプレゼン・交渉・セールスで、相手から「合意・同意」を得る9つの心理術についてお伝えします。

ということで、こんにちは!
ライター、樋口智香子です。

私は心理学を用いたセミナー・研修の講師として活動しています。日々の仕事を通し、心理術を意識することにより、以下のような結果を得ることを実感しています。

  • 仕事の依頼が増える
  • お客様が抱えている問題の解決ができる
  • 交渉がスムーズになる
  • チームの団結力が高まる
  • 目標達成ができる

これらはビジネスシーンのみならず、恋愛、プライベートなど、すべての人間関係で使えます。

それでは早速、「心理術とは何か」と「心理術の具体的な使い方」について、一緒に学んでゆきましょう。

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目次

    1.心理術とは

    心理術とは、「ある目的に向けて相手の心を動かすスキル(技や術)」のことをいいます。

    ここで紹介する心理術は、使う側、使われる側にとってWin-Winであることを前提にしています。

    心理術を使うことにより、相手の感情や行動を変化させることができるようになりますが、相手を意のままにコントロールするようなものではないことを、心得ておいてください。

    人が、相手に「合意・同意」をするときには、心が動いています。心理術を使うと、相手の心に変化をもたらすことができるので「合意・同意」を得やすくなるのです。

    例えば、こんなビジネスシーン。

    新しいプロジェクトを企画し、上司に提案(プレゼン)したところ、「どうして今、それを行ったほうが良いと考えたの?」「上手くいく確率はどれくらい?」と質問された場面。

    この時に、「何を、どのように伝えるか」で上司の反応が大きく変わります。下手すると、しっかり価値が伝われば100%通る提案が、見事に却下されることにもなりかねませんね。

    このような場面で合意を得る際に役立つのが心理術です。

    例えば上記の【どうして今、それを行ったほうが良いと考えたの?】に対して、

    • A:このプロジェクトは、年間10億を売り上げることができます。
    • B:このプロジェクトは市場に対して、私達が「人の変化と成長を本気で支援している会社」であることを印象づけ、10億の売上を可能にします。

    と伝える場合、どちらが納得を得やすく、相手の気持ちを前のめりにできるでしょうか?

    あるいは上記の「上手くいく確率はどれくらい?」に対して、

    • A:成功確率は80%です。
    • B:不安要素は20%ありますが成功します。

    という場合では、上司が受け取るイメージが随分と変わります。

    このように心理術を活用した言葉の使い方で、相手の心の動きに違いが出れば、合意を得られるかどうかにも影響がでます。

    さらに心理術は、他者のみならず自分自身に使うこともできます。 この後に述べる、心理術の具体的な方法を自分に使うことで、自身の望ましい結果を生み出すこともできるのです。

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    2.プレゼン・交渉・セールスで「合意」を得る9つの心理術

    それではここから、心理術の具体的な使い方、9つの方法について延べてゆきます。

    これからお伝えする心理術をうまく用いることにより、ビジネス・プライベートの人間関係・自分自身の目標達成など、あらゆるシーンで、望ましい結果を得ることができます。

    では早速、紐解いてゆきましょう。

    2-1.YESセット

    プレゼン・交渉・セールスで、相手から「YES」の返事をもらいたいときには、本題に入る前に「YES」の返事がもらえそうな質問を、3回ほど繰り返しましょう。

    これをすることにより、4回目の質問(本題)にも「YES」と答えてもらえる可能性が格段に上がるのです。

    例えば、以下のように用います。

    【~AはBと、ビジネスミーティングがしたい~】

    ビジネスミーティングに合意してもらうためのYESセットは、以下のように進めます。

    【1】

    • A「今日は、寒いですね」
    • B「そうですね(YES)」
    • 【2】

    • A「こう寒いと、熱々の鍋でも食べたくなりますね」
    • B「ああ、鍋、いいですね(YES)」
    • 【3】

    • A「熱々の鍋と冷たいビールの組み合わせも、最高ですよね」
    • B「そうですね、最高ですね(YES)」
    • 【4】

    • A「どうですか、今夜、鍋でも食べながら、ビジネスミーティングしませんか」
    • B「いいですね、そうしましょう(YES)」

    ~Aは、Bの合意を得た!~

    このように、予め「YES」の返事が欲しい質問の前にYESセットを使うと、相手は自分に対し小さな共感(YES)を重ねることになります。

    すると、信頼関係が作られていくので、最終的には合意を得やすくなるのです。

    なぜ、このような仕組みが成立するかといえば、人の心理には「一貫性の法則」というものがあります。自分の行動や発言について、一貫して同じものを貫きたい、という無意識の心理です。

    これを心理術に活用し、意図的に「YES」と答えてもらえそうな質問を、3回ほど繰り返すのです。プレゼン・交渉・セールスをするときには、「YESセット」を心がけてください。

    2-2.ペース&リード

    プレゼン・交渉・セールスをするときには「相手のペースに合わせながらも、自分が話をリードすること(ペース&リード)」を心がけてください。

    ペース&リードを用いることにより、信頼関係を築いてから、本題へと導けるので、相手から合意を得やすくなるのです。

    ペース&リードとは、相手と無意識レベルでの信頼関係を築いた後に、相手が自然な状態で、こちらの意見を受け入れられるように導くという手法です。

    例えば「業務提携を結ぶことに合意してもらう」という目的があったとします。
    その際はまず、下記のように雑談から入るのがいいでしょう。

    まずは「相手のペースに合わせる」を意識して、相手の話し方や、声のトーン、リズム等々に合わせて話すようにします。

    こうして相手との信頼関係を築いた後で、「自分がリードする」という方向に持っていきます。

    「弊社と御社が組めば、業界により良いサービスが生まれます。そのお話を聞いていただけませんか」

    このように、合意を得るための本題を切り出します。

    このようにすると、序盤の雑談時に相手のペースに合わせたことで、ある程度の信頼関係が築けているので、合意を得やすくなるのです。

    それではなぜ、ペース&リードをすると合意を得やすくなるのか。
    それは次のような仕組みになっています。

    【ペーシング】

    相手のペースに合わせることを「ペーシング」と言います。

    ペーシングとは、「相手の話し方、態度、雰囲気にこちらが合わせることにより、相手との信頼関係を築く方法」です。

    人は、類似性の法則により「自分と相手は同じだ」と感じると、相手に心を開きやすくなるのです。

    これを利用し、こちらが意識的に相手の様子に合わせることにより、相手に安心感を与えます。

    【リーディング】

    その後「リーディング」に入ります。

    リーディングとは、目的に向かって、自分が話をリードしてゆくことです。
    合意を得るための本題を切り出すのが、ここにあたります。

    ペーシングしている時点で信頼関係を築けているので、相手の心理的な抵抗が無くなり、合意を得やすくなります。

    プレゼン・交渉・セールスをするときには「相手のペースに合わせてから、自分が話をリードする」と、覚えておいてください。

    2-3.フレーミング

    プレゼン・交渉・セールスでは、合意に向けて、相手の意識や判断の方向性が定まるような言葉がけをしましょう。

    すなわち「これからどんな話がはじまるのか」ということを、意識してもらえる言葉がけをするのです。

    すると相手は、その方向性のもとに考え判断するので、こちらの目的通りに話が進み、その結果、合意を得やすくなるのです。

    例えば、次のような言葉がけです。

    「今から、新商品のご提案について、お話を聞いていただけますでしょうか。」

    こちらが先にこの言葉を投げかけることにより、相手は「今は、新商品の話を聞くための時間なのだ」と意識が定まります。すると、その後の話を受け入れやすくなるのです。

    このように、意識の枠組みを作ることを「フレーミング」と言います。

    フレーミングをすると、相手の意識がこちらが提供した目的の方向に定まるので、合意を得やすくなるのです。こうしたフレーミングを用いるときに大切なポイントは、「誰しもが理解できるわかりやすい言葉を使うこと」です。

    お客様や取引先の人、あるいはプレゼンの聴講者は専門家ではないので、わかりやすく方向付けをすることで、その後の思考がまとまりやすくなるからです。

    【フレーミングの例】

    • これから「成績による、昇給システムの導入」について話をします。
    • →「昇給システムを導入する」という前提・意識づけ

    • 来週「女性客を集客するためのアイデア出し」をテーマに会議をします。時間は1時間です。各自、3つのアイデアを出してください。
    • →「女性客を増加させる」という前提・意識づけ

    • これから「3つの企画のうち、どれを採用するか」について話し合います
    • →「どれかひとつを採用する」という前提・意識づけ

    • 「業務提携による事業拡大」について、ご提案させてください
    • →「業務提携をする」という前提・意識づけ

    • ロゴマークの変更について、部長のご意見をお聞かせください
    • →「ロゴマークを変更する」という前提・意識づけ

    このように、わかりやすい言葉で意識の方向付けをすることにより、「相手がどのような答えを出すべきか」という目安を提供できます。その結果、合意を得やすくなるのです。これも合わせて、ぜひ覚えておいてください。

    2-4.リフレーミング 

    プレゼン・交渉・セールスにおいて、相手の合意を得るためには、「相手が自分・会社・商品に対して、どのような期待、認識、思い込みを持っているか?」と考えます。

    その上で、合意を妨げる「間違った期待、認識、思い込み」がある場合は、相手が「事実を認識し、合意することの価値を知り、合意する/行動する=良いことだと思える」ように、コミュニケーションを取りましょう。

    こうすることで、ものの見方・捉え方が変わり、合意を得やすくなります。

    このようにコミュニケーションを通して、下記を行うことを「リフレーミング」と言います。

    「今ある、ものの見方や捉え方」を「別の、ものの見方や捉え方」に変える。

    なぜ「リフレーミング」が大事かと言うと、人は無意識に、「相手やものごと」に対して思い込みを持っているためです。

    プレゼン・交渉・セールスのシーンで例えると、相手は商品・サービス、あるいはあなたた会社に対する「期待・認識・思い込み」を持っています。

    例えば、

    • 「〇〇してくれるだろう」
    • 「〇〇してくれて当たり前」
    • 「〇〇って、こういうものでしょう」

    など

    こうした思い込みが合意を妨げるものである場合、お互いのWINのために、リフレーミングが必要になってきます。

    一例として、「ダイエットコーチとモデル」を例に挙げます。

    【お互いに持つ無意識の期待・認識・思い込み】

    • モデル
    • :「ダイエットコーチなのだから、自分を理想のスタイルに導いてくれるはず」

    • ダイエットコーチ
    • :「モデルは、真剣に学びに来ているのだから、自分の指導通りに頑張ってくれるだろう」

    そして、ダイエットコーチという立場から、モデルさんに結果を出してもらうために、合意を得たい「大切なこと」は下記になります。

    「理想のスタイルに導いてくれるはず」という受け身の気持ちではなく、「ダイエットコーチの力を最大限活かして、自分の決めた期限内に理想のスタイルになる」という主体性のある気持ちと行動。

    このようなケースを例に、合意を得るために大切なことを見ていきましょう。

    1. 互いがWINになるゴールを再認識する
    2. モデル:期限内に理想のスタイルを手に入れる
      ダイエットコーチ:期限内に理想のスタイルを手にして欲しい

    3. 「合意を得るために、相手の中にどのような認識が必要か」を考える
    4. :結果を出すためには、受け身ではなく、主体的な気持ちと行動が必要
      :受け身では結果を出せない

    5. 「合意を妨げる、期待・認識・思い込みは何か」を考える
    6. :お金を払っているんだから、コーチがなんとかしてくれるだろう
      :プロなんだから、しっかり導いてくれるでしょう

    7. 「合意を得るために、どんな認識をどのように変えたら良いか」を考える
    8. :「コーチが何とかしてくれる」 ⇒ 「結果を出すためには、主体的な行動が必要」

    上記4番が明確になったら、コミュニケーションを通してそれを行いましょう。
    その結果として、合意を得やすくなります。

    2-5.ポジション・チェンジ

    プレゼン・交渉・セールスで合意を得るためには、相手に「他者の視点」に立って考えてもらうことが効果的です。

    自分の視点とは違う角度や視点で物事を見ることにより、思いこみが外れたり、新たな視点で捉えることができるようになります。

    その結果、場合によっては、合意を得やすくなるということがあるのです。

    相手の視点や第三者の視点から物事を捉える「多重視点」を持つためのワークのことを、心理学NLPでは「ポジション・チェンジ」と言います。

    ポジションチェンジの具体例を見てみましょう。

    例えば、"部下に「チームのマネージャーを引き受けてもらえないか」と交渉するというケース"で考えてみましょう。

    • 部下は、マネージャーになる自信が持てず、なかなか合意しませんでした。
      そこであなたは、部下に合意してもらうために、以下のような言葉かけをして、他者視点に立ってもらうことにしました。
    • 「もし、三年後のあなたが、今のあなたに声をかけるとしたら何て言うと思う?」
    • すると部下は、しばらく考えた後、こう言いました。
    • 3年後の私は、『今、マネージャーになるという経験が、後々の成長にとても役立つよ。勇気を出して、ぜひ引き受けるべきだよ』と言っていると思います。
    • これを受け、あなたは部下にこう伝えました。
    • 「そうか。私も同じように思うよ。3年後のあなたの声に従って、ぜひチャレンジしてみない?」
    • 部下は迷っている様子でしたが、やがて表情が明るくなり、こう言いました。
    • 「はい。では、引き受けます!」

    無事、部下の合意を得て、交渉は成立しました。

    いかがでしょうか?

    なぜポジションチェンジをすると、新たな捉え方ができるようになるかといえば、「人の認識は、同じ情報を前にしても、知覚位置により異なる」という作用が働くからです。

    ポジション・チェンジの視点で考えることで、以下のメリットもあります。

    • 相手の認知を緩め、新しい視点を持ってもらえる
    • 自分ごととして、別の角度から可能性を捉えてもらえる
    • 客観的な視点、俯瞰した視点に立ってもらえる

    このように、プレゼン・交渉・セールスにおいて、相手に多重視点で捉えてもらうことで、同意を得やすくなるのです。ぜひ覚えておいてください。

    2-6.返報性の原理

    プレゼン・交渉・セールスで合意を得るためには「相手にとって価値あるものを提供する」という、確固たる自信を持って話をしましょう。

    自分が「相手にとって価値あるもの」を提供することにより、相手からも同様に、「自分にとって価値あるもの」を返してもらえるからです。

    ここでいう価値あるものとはすなわち「プレゼン・交渉・セールスへの合意」です。

    それではなぜ、価値あるものを与えることが重要かというと、下記のような心の動きが起きるためです。

    「何かをお返ししたいという心理」

    例えば、人により違いはありますが、受け取りっぱなしでは、「なんだか申し訳ない/ムズムズする」「私も相手を喜ばせたい/今度は私が何かをしたい!」という気持ちが働きます。このような心の作用を「返報性の法則」と言います。

    さらに与えてくれる人に対して、人は好感を持つ傾向があります。

    以上のことから、「返報性の法則」を活用することで、プレゼン・交渉・セールスにおいて、合意を得やすくなります。

    事例として、ある保険の営業マンの話をご紹介します。

    その営業マンは、人と会うとき、自分から保険の話をしませんでした。
    しかし何故か、次々に契約が決まるのです。それには秘訣がありました。

    この営業マンが、人と会ったときに話すのは「相手にとって役立つ情報」でした。
    相手が経営者なら、業界の情報を提供したり、相手にとって良いご縁になりそうな人を紹介することを心がけ、ご縁つなぎをしていました。

    つまり、人と相対するときには「この人のお役に立つにはどうしたらいいだろう?」という視点で接していたのです。

    こうしたことを繰り返すうちに、相手からの絶大な信頼を得やすくなります。その結果、保険の相談も受けることになり、契約数を伸ばしていったのです。

    いかがでしょうか?

    「相手にとってのメリットを提供する → 自分にとってのメリットが返ってくる」

    プレゼン・交渉・セールスでは、このように返報性の法則が働きます。

    返報性の法則は、人類が持っている普遍的な感覚です。好意を受ければ好意を、悪意を受ければ悪意を返したくなる、というのが人の性なのです。ぜひ、このことを覚えておいてください。

    2-7.肯定的ダブルバインド

    プレゼン・交渉・セールスをするときには「合意・同意につながる二つの事柄」を入れた言葉を投げかけるのが効果的です。

    具体的には、以下のような言い回しです。

    • ◯◯と△△なら、どちらがよろしいでしょうか
    • ◯◯することもできますし、△△することもできます
    • ◯◯を得ることができ、△△を避けることもできます

    こうした言葉がけをダブルバインドと言います。

    ダブルバインドを含んだ言葉がけをすることにより、「相手は無意識に、〇〇か△△という、どちらかの選択肢を選ぶ」ことになります。

    〇〇か△△という選択肢を「合意・同意」を含むものにしておけば、結果、相手の合意・同意を得ることができる、という仕組みです。

    もう少し具体的に見ていきましょう。

    • ◯◯と△△なら、どちらがよろしいでしょうか
    • 新製品を導入するのは、春と秋ならどちらがよろしいでしょうか
    • 「新製品導入」という前提ができている
    • 「新製品の導入」に同意してもらえる
    • ◯◯することもできますし、△△することもできます
    • メールで宣伝することもできますし、動画で宣伝することもできます
    • 「宣伝する」という前提ができている
    • 「宣伝を打つこと」に同意してもらえる
    • ◯◯を得ることができ、△△を避けることもできます
    • (弊社にお任せいただければ)お客様の来店促進を得ることができ、お客様の離脱を避けることもできます
    • 「集客を任せてもらう」という前提ができている
    • 「集客を任せてもらうこと」に同意してもらえる

    いかがでしょうか?

    なぜ、このような作用が働くかといえば、次のような心理作用があるからです。

    合意・同意に基づく、2つの選択肢を含んだ言葉がけ(ダブルバインド)をすることにより、相手の中に「合意・同意するという前提」ができ上がります。

    また人は、「選択肢の中から選んでしまう」という心理が働くきます。そのため、合意・同意を前提にした選択肢を渡すことで、どちらを選んでもらいやすくなります。つまり、「どちらを選択したとしても、合意・同意を得られる」ということになります。

    プレゼン・交渉・セールスをするときには、相手にとっての価値を提供できるということを念頭に、肯定的ダブルバインドを用いてみてください。

    2-8.アズ・イフフレーム

    プレゼン・交渉・セールスをするときには、「もしも」「仮に」「例えば」
    といった、仮定に基づく言葉がけを活用してください。

    仮定のもとに問いかけることで、相手は心理的な抵抗やストレスが少ない状態で、答えをイメージすることができます。その結果、合意・同意を得やすくなるのです。

    仮定に基づいた言葉がけをすることを、アズ・イフフレームと言います。

    アズ・イフフレームは、例えば、以下のように使います。

    【例】社外のWEBデザイナーに、急遽、ホームページのデザイン変更を依頼することになった。期限は1週間以内。「その期間での変更は無理です。お受けできません。」と答えたWEBデザイナーに対し、なんとか交渉をして合意を得たい。

    • 「もし、1週間でデザインチェンジするとしたら、どのくらいまで変更できますか」
    • 「仮に、1週間でデザインチェンジするために、弊社で何かお手伝いできることはあるでしょうか」
    • 「例えば、報酬を増額するとしたら、1週間での変更は可能でしょうか」

    いかがでしょうか?

    このように、アズ・イフフレームにより新たな視点を渡すことで、相手が「無理です」と答えたときの心理的抵抗を減らします。

    その上で、合意してもらえるように導いてゆくのです。

    それではなぜ、アズ・イフフレームを活用すると、合意を得やすくなるのでしょうか?

    それは「もしも」「仮に」「例えば」といった、"仮定" を前提に話することで、相手が固まった思考パターンの枠から外れ、「自由に発想できるようになったり」「新たな視点や角度から、物事を考えられるようになったり」するからです。

    自分も相手もWINとなることを心がけ、状況に合わせた「もしも」「仮に」「例えば」といった、アズ・イフフレームを活用した言葉をうまく使ってみてください。

    2-9.前提の挿入

    プレゼン・セールス・交渉において、相手の合意を得るためには、会話の中で、相手に受け入れてもらいたい内容を「前提」として入れこむことが効果的です。

    前提を挿入することで、こちらの伝えたいメッセージを否定されることが無くなり、受け入れてもらいやすくなります。その結果、合意・同意を得やすくなるのです。

    例えば、カメラの販売。

    「使いやすいカメラである」ということを、お客様に実感していただきたいとします。

    この場合「使いやすいカメラである」ということを前提とした、言葉がけをするのです。ひとしきり、カメラの性能について説明した後、お客様にこのように問いかけます。

    「このカメラの使いやすさは、どこにあると感じましたか」

    この問いに対し、お客様が「軽さ」「ズームの可動域」「ピントの合わせやすさ」など、様々な点を挙げたとします。

    この状況は、既に、お客様の中に「このカメラは使いやすい」という前提が出来上がっているといえます。

    このまま話を進めてゆけば、購入につながる可能性は極めて高いでしょう。

    それではなぜ、前提の挿入が有効かといえば、脳が、「前提」として受けとった言葉を、そのままイメージするからです。脳が受けとった言葉をイメージすると、そのイメージは認知や感情に影響を与えます。

    つまり前提を挿入することにより、「相手の認知や感情に影響を与えることができるので合意を得やすくなる」ということです。

    補足として、前提には、主に2つのパターンがあります。

    1.時制に関する言葉

    「〇〇の前に」「〇〇の後に」「〇〇の間に」というように、時制に関わる表現で、前提を挿入します。

    【例】

    • 部下との交渉で
    • 「君を課長に昇格させる前に、守ってほしい約束があるんだ」

    • セールスで
    • 「このカメラを購入した後は、どんなものを撮影したいですか」

    • プレゼンで
    • 「これから話す内容を聞く間に、我が社の未来は明るいのだと確信することができるでしょう」

      2.認知に関する言葉

      「気づく」「わかる」「知っている」などの言葉を使うと、その前に述べている内容が強力な前提となります。

    • 上司との交渉で
    • 「もう、お気づきだと思うのですが、ライバル社がうちの商品の類似品をリリースしようとしています」

    • セールスで
    • 「一通りの性能をご覧いただけたので、この車が決して高額ではないことは、おわかりいただけたかと思いますが、いかがでしょうか?」

    • プレゼンで
    • 「皆様もご存知のとおり、AIの発達により、やがて私たちのような業界は縮小してゆくと噂されています。だからこそ、改革が必要なのです。」

    これら「時制」「認知」の他に、2-7で述べた「ダブルバインド」も、前提の挿入の一種です。ダブルバインドと組み合わせて使うと、さらに効果的です。

    相手から合意を得るために、何か伝えたいメッセージがあるときには、ぜひ前提の挿入を意識してみてください。

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    まとめ

    この記事ではプレゼン・交渉・セールスで「合意」を得る9つの心理術についてお伝えしました。心理術とは、ある目的に向けて相手の心を動かすスキル(技や術)のことです。

    とはいえ、相手を意のままにコントロールする作為的なものであってはいけません。

    プレゼン・交渉・セールスにおける心理術は、相手にとって価値あるものを提供するために自分の提案に合意してもらう、すなわちお互いにWINになるために使うという認識が大切です。

    ここでお伝えした心理術を用いることにより、心理的な負担が減り、話がスムーズになることは間違いありません。

    あなたのビジネスが飛躍し、また、その先にいる人も笑顔になるよう、応援しています。ぜひ、お役立てください。

    【参考文献】

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